再スタートのきっかけになった債務整理

約10年前のことになりますが、わたしは債務整理を行いました。四つの種類がありますが、その中で自己破産を選びました。多重債務者のお決まりのように、ほぼ全ての消費者金融のカードローンを利用し、なおかつ、クレジットカードでもキャッシングを使っていました。トータルで見れば、当時の年収程になり、無理をすればごまかしごまかしで返済を続けられました。

 

しかし、当時派遣社員でしたが、毎日毎日返済のことを考えるのが苦痛になりました。ちょうど離婚も決まっていたので、身を清める意味で自己破産にしました。インターネットを使い、司法書士事務所を見つけました。面談で状況報告をすると、担当者も自己破産を薦めてくれました。その場で決断し、正式に契約を結びました。何事にも縁があるのかもしれません。

 

破産法が改正されたばかりの頃で、初めての自己破産では書類手続きのみでした。けれども、ボリュームがあるので、きちんと計画的に行うことが大切です。そうして、依頼から約半年で、破産宣告となりました。手続き費用は分割払いであり、破産宣告と同時期に完済しました。

 

自己破産以外の債務整理でも、デメリットが指摘されていますが、体験した自分からすれば、実施して良かったと思っています。いろいろ悪口を言う人もいるでしょうが、再スタートを切る意味でも、大事な制度であると思います。しかし、二度と体験したくない思いがあることも、また事実です。

債務整理の具体的な内容

債務整理というのは文字通り、一言でいえば借金の整理を行うことを意味します。

 

基本的には借金の相手方(多くの場合は金融機関や消費者金融となるでしょう)との交渉を行っていくことになります。つまりは、借金(債務)が具体的に●●万円ある、それを返していくつもりではあるが、いきなり全額耳を揃えて・・・というのはほぼ不可能である。よって、ある程度の債務のカット(減額)を行ったうえで、現実的に支払い可能な額を支払っていく合意をする、ということです。

 

これを弁護士に依頼すると、弁護士が各債権者との間の交渉を本人に代わって行っていくことになります。減額について、債権者がなぜこれに応じるかといえば、仮に債務者に破産(自己破産)された場合、債務者が有する債権や財産などは債権者に対して均等に按分されることになります(債権の額に応じて按分することになります。)。

 

そうすると、債権者としてはとりっぱぐれる危険性があるので、可能な限り回収額を増やす、というメリットがあるのです。また、弁護士が登場すると、その自己破産への危機感が強まる、という側面もあります。もっとも、債務整理はあくまで任意の交渉なので、成功するとも限りませんし、最終的に自己破産、という結論も十分にあり得ることに留意しなければなりません。

任意整理と他の債務整理との違い

債務整理の方法には主に任意整理・個人再生・自己破産の3つの方法があります。

 

これらの手続きは共通点もありますが、それぞれに特徴もあり、
どの方法を選ぶかによって今後の返済の仕方も大きく変わってくることになります。

 

どの方法を選べば自分にとってメリットが大きいかということをしっかりと確認してから、最適な方法を選ぶようにすると良いでしょう。

 

この3つの債務整理の方法で大きく変わってくるのが、減額できる借金の金額です。
たとえば自己破産の場合は裁判所から免責の決定がおりれば、すべての借金を帳消しにすることができます。

 

しかし、その一方で自分の所有する財産をほぼすべて処分する必要ができてきます。

 

個人再生は自己破産のように帳消しにできるわけではありませんが、
大幅に借金を減額することが可能なので多額の借り入れがある人に向いています。

 

また、個人再生の場合は住宅ローンは対象外となるので、マイホームを失うことなく借金を減らすことが可能です。

 

任意整理は減額できる金額は小さいですが、その一方で自由度が高いのがメリットです。
自分が希望する債務だけを減らすことができますから、住宅ローンだけでなく自動車ローンや教育ローンなども除外することができます。

 

任意整理が個人再生や自己破産と一番違うのは、裁判を行う必要が無いということです。

 

裁判をすれば、その情報は官報に掲載されてしまうので、自分が債務を整理したことを
他人に知られてしまう可能性がありますので、誰にも知られたくないという人には最適です。

 

ただし、あくまでも債権者と債務者という当事者同士の和解という形で借金の減額が行われるので、決定内容に法的な強制力はありません。

 

この点は裁判の決定によって行われる個人再生や自己破産と大きな違いです。